四柱推命で使う「命式」とは?

占いでは、生年月日や出生時間を訊かれることが多いですよね。
正直、

 

「なんなの?そんなプライベートな情報をさらさないと占えないの?」

 

と思われる方もいるかもしれませんが、
その年・月・日・時間はあなたの人生のスタート地点。
産声を上げることなく消えていく命もあるわけですから、
「産まれてくる」ということだけでも実はスゴイ奇跡なのです!

 

そのミラクルが起こった瞬間・・・と考えれば、
生年月日と出生時間がいかに意味深いものかおわかりいただけるでしょう。

 

私たちは目には見えない大きな力を受けて
ある年、月、日、時間に生まれてくるわけですが、
このことを四柱推命では「命(めい)」といいます。
そして、その「命」が持つ一定の法則を「命式」と呼ぶのです。

 

四柱推命の鑑定にはこの命式が必須。
この式をいかに正しく作るかが、
鑑定のクオリティーを左右すると言っても過言ではありません。

 

また、この命式の作り方をマスターすれば、
四柱推命の基本が身に着くはず。

 

四柱推命を勉強したい!理解したい!
自分のことやパートナーのことを占えるようになりたい!
という場合は、まずは自分の命式を作ってみること。
そのプロセスを通じて、四柱推命の基本的な知識が身に着くはずです。

 

ちなみに、「正確な出生時間がわからない」という方も多いのですが、
それだと「三柱推命」になってしまいます。
母子手帳に記載されているはずですので、
わからない場合は一度、チェックしてみることをオススメします!

命式が意味すること

こちらが、いわゆる「命式」と呼ばれるもの。
年月日時にそれぞれ干支が割り当てられており、
これを「四柱八字」といいます。

 

 

まず、命式は4つの柱に大別され、
各柱は十干が入る「天干」と十二支が入る「地支」に分かれます。

 

四柱推命とは、簡単に言うと、
「それぞれの場所にどんな干支が入るか?」
で運命を見る占いなのです。

 

命式のそれぞれの部分には以下のような意味があり、
そこにどんな干支が入るかでその人が持って生まれた性質や
宿命を推しはかることができるのです。

 

【4つの柱が持つ意味】

 

年柱

ご先祖様や両親、目上の人との人間関係
不動産に関する運気
0〜20歳の宿命的なもの
物事の序盤

 

 

月柱

両親や兄弟、友人、同僚との人間関係
才能や性格
20〜35歳の宿命
物事の中盤

 

 

日柱

配偶者、パートナーとの人間関係
結婚運や恋愛運
35〜50歳の宿命
物事の終盤

 

 

時柱

子供や子孫、部下との人間関係
事業運
50歳以降の宿命
物事の結末

 

 

【天干と地支が意味すること】

 

天干

表面に現象として表れているもの
表向きの性格や才能、成果

 

  • 年干・・・祖父や父との関係。初年期に顕れる傾向と出来事
  • 月干・・・父や兄との関係。青年期に顕れる傾向と出来事
  • 日干・・・自己の在り方。中年期に顕れる傾向と出来事
  • 時干・・・男の子供との関係。晩年期に顕れる傾向と出来事

 

 

地支

裏に隠された事象
潜在する才能、本質的なもの

 

  • 年支・・・祖母や母との関係
  • 月支・・・母や姉との関係
  • 日支・・・配偶者との関係
  • 時支・・・女の子供との関係

解釈が難しい?命式の読み方

命式の作り方については
「命式の作り方」で解説していますが、
まずは8つのパートに入る十干や十二支を調べるところからスタートします。

 

これについては、便利なサイトがありますのでこちらを活用しましょう。

 

8つの文字を埋めることができたら、
前項にまとめた各部分の「意味」を照らし合わせてみます。

 

例えば、「自分はどういう人間なのか、性格を知りたい」という場合。
「自己」を表すのは「日干」ですよね。
なので、そこに入っている十干に注目します。
ここに入る十干が持つ性質が、あなたの表面的な性格ということになります。

 

よく、「丙午の女性と結婚すると食い殺される」なんて言われますが、
日干が丙午の女性はやはりエネルギッシュで男性的な方が多いようです。
結婚したら家庭に入る・・・というタイプではありませんので、
なるべく外に活躍の場を持たせてあげたほうが
家庭内も円満に納まります。

 

一方、潜在的な性格や能力を知りたいのであれば、
「日支」を見ましょう。
ここに入る十二支が持つ性質が、あなたが隠し持った顔ということです。

 

そうやって考えていくと、この命式だけでもいろんなことがわかります。

 

【十干の性質】

 

★甲
象徴するもの:大樹
正直で、曲がったことが嫌い。
道徳や規範を重んじ、妥協を許さない。
思いやりがあり、困っている人を放っておけない。
見方によってはおせっかいになりやすい。

 

★乙
象徴するもの:草花
柔和で適応力が高い。
内面は独占欲が強く、意外と執念深い一面も。
誘惑に弱くだまされやすい。

 

★丙
象徴するもの:太陽
心が明るく、広く、小さなことでクヨクヨしない。
さっぱりとした気性で、あけっぴろげ。親切で寛大。
せっかちな面があり、早合点で失敗することも。

 

★丁
象徴するもの:灯
身近な人に温かい愛を注ぐ。
普段は穏やかでも、一度火が燃え上がるとなかなか消せない。
一見、静かに見えて実は情熱家。

 

★戊
象徴するもの:岩石
どっしり構えて、ちょっとやそっとのことでは動じない。
おおらかで温厚な性格で、軽はずみなことはしない。
一方、頑固で融通がきかないところがある。(ワンパターンで面白味に欠ける)

 

★己
象徴するもの:畑の土
柔軟で温厚。
いろんなことを器用にこなせる。
現実志向で、無茶はしない。
一方、迷いやすくチャンスを逃してしまうことも

 

★庚
象徴するもの:剣
物事に屈しない強い意志を持つ。
なれ合いを嫌い、物事を一刀両断に叩き切る力を持つ。
決断力や行動力に恵まれる。
頑固で意外と目立ちたがりやところが難点。

 

★辛
象徴するもの:宝石
繊細で敏感な感受性の持ち主。
プライドが高く、世間体を気にするタイプ。
頭の回転が速く、何事も要領よくこなす。
わがままで見栄っ張りなところが欠点。

 

★壬
象徴するもの:海
楽観的でおおらか。
多くのものを容認する包容力を備えている。
自由を愛し、束縛を嫌う。
ゆえに、異性関係はくっついたり離れたりを繰り返しがちに。

 

★葵
象徴するもの:雨水
穏やかで物静か、繊細で柔和な性質。
コツコツと努力を重ねる勤勉さを備える。
一方で、小さなことを気にしてクヨクヨしやすいのが弱点。
基本的に、物事の見方は悲観的。

 

 

【十二支の性質】

 

★子
神経が繊細で、細かいことによく気がつく。
コツコツとした努力を厭わない頑張り屋。
ただし、独占欲が強くやきもちやきなところあり。

 

★丑
器用で根気強い。
好きなことはとこどん突き詰める。
異性関係で少々しつこいのが玉に瑕!

 

★寅
独立心旺盛で度胸あり。
思い切った行動で周りを驚かす。
親切で世話好き。

 

★卯
表面はおおらかに見えて、実は潔癖で気が小さい。
研究心が旺盛な一方、いろんなことが中途半端になりがち。
異性にモテる。

 

★辰
派手好きで見栄っ張り。
周囲の動きに敏感。
情に厚く、涙もろい一面も。

 

★巳
地位や名声に関心強し。
粘り強く、蓄財の才能に優れている。
見栄っ張り。

 

★午
陽気で行動的な社交家。
控えめな言動が苦手でわがままになりやすい。
経済面では浪費傾向あり。

 

★未
義理人情に篤いお人よし。
芸術的センスに恵まれる。
孤独を好む傾向があり、研究家や芸術家の適性あり。

 

★申
器用で幅広く手を出すのでいつも多忙。
失敗してもくよくよしない。
技術系の仕事に適性あり。

 

★酉
細やかな気遣いができる。
常に人のために尽くす奉仕の心を備える。
楽天的な面と苦労性な面が交互に出る。
マネージメントに適性あり。

 

★戌
責任感が強く、与えられた仕事は必ず成功させる。
合理的で粘り強い。
正義感が強く、曲がったことが嫌い。

 

★亥
凝り性で、何事も徹底的に突き詰める。
好き嫌いが激しく、モチベーションの落差が大きい。
反抗的になりがちな面も。

 

 

 

蔵干や格局を求め、さらに用神や喜神を求め・・・と、
四柱推命で本格的に運勢を見ようとするとまだまだプロセスは続きます。

 

しかし、まずはこの命式ができるだけでも合格点!
じっくり眺めていると、自分がどんな人間なのかが
うっすらとでもわかってくるはずです。

 

「なんとなく合わないな」
「この人ってどういう人なのかイマイチよくわからないな」

 

と思う相手の本質を推測することもできますので、
命式から読み取ったことをうまく生かせば
人間関係をいまより円滑にすることもできるでしょう。

 

人の悩みの多くは人間関係に関することですが、
相手の潜在的な性格や行動傾向が分かれば
「この人はこういう人だから仕方がない」と諦めがつくというもの。
ちょっとしたことは許せるようになるでしょう。

 

また、人生の各段階で自分の中のどんな要素が強く出てくるのか、
未来の自分を予測することもできます。
命式の全体を眺めれば自分の人生の流れがわかると言っても過言ではありません。

 

まさに、命式は人生の縮図。

 

人生のカルテのようなもので、これを見ればその人の
過去も今も未来も丸わかり!

 

自分のことがよくわからない。
パートナーや子供のことがよくわからない。
・・・そんな時は命式を作って眺めてみると良いでしょう。
自分でも気づいていなかった自分、
パートナーの意外な一面を発見できるかもしれません。

 

だからこそ命式は正確に作成するべきですし、
作った命式は安易に人の目に触れさせるべきではないのです。