四柱推命の基本!「陰陽説」とは?

太陽の光が当たると、そこには自ずと陰もできますよね。
その光が強烈であればあるほど、陰もまたくっきりと表れます。

 

人間だって、表向きはものすごく明るく社交的な人であっても、
実は家ではほとんど話もしない暗い人・・・なんてことも珍しくありません。

 

明るく振る舞えば振る舞うほどに内面の孤独感が深まったり、
反動で家族に対してつらく当たってしまったり。

 

このように、あらゆる物事には明るい部分と暗い部分があります。
四柱推命のベースにある「陰陽説」は、
まさにそのような現象を理論として解釈するものです。

 

古代中国では、宇宙の始まりは混とんとした状態で、
やがて陰と陽に分かれてあらゆる事物が生み出されていった
と考えられていました。

 

あらゆる物、現象は陰と陽の2つの働きによって生成され、
この陰陽によって万物は栄枯盛衰を繰り返している。
世の中の物は全て陰陽のどちらかに分けることができ、
互いに助け合ったり協力し合って成り立っているのだ。

 

・・・そのように考えるのが、いわゆる「陰陽説」なのです。

 

例えば、太陽が陽なら月は陰。
昼が陽なら夜は陰。
男性が陽なら女性は陰。

 

このような形で、一般的には
積極的なものを「陽」、消極的なものを「陰」として分類しています。

 

万物の根源!五行説と2つの法則

もう一つ、四柱推命を理解する上で外せないのは
「五行説」と呼ばれる理論です。

 

簡単にいうと、
この世の物は全て「木、火、土、金、水」の5つの元素から成り立っている
という考え方。
起源前5〜4世紀に中国で生まれた思想で、
九星気学など他の占術にも生かされている理論です。

 

五行の「行」という字には「巡る」という意味があり、
5つの元素が互いに影響を与え合い、
新しいものを生み出したり逆に消失させたりと、
循環しながら成り立っていることを表しています。

 

例えば、「太陽のような人」という表現をすることがありますよね。
太陽は「火」の象徴ですから、
太陽のように明るい人は「火」の性質を持っていることになります。

 

一見、太陽とその人は別物ですが、
「火」という性質でつながっている。
物事の中に潜むそんな「類似性」に注目したのが五行説なのです。

 

ちなみに、五行説の5つの要素には相性があります。
お互いに助け合う関係にあるものもあれば、
逆にお互いの働きを押さえつけるような関係もあります。

 

以下にその関係をまとめてみましたので、参考にしてみてください。
この「相生」と「相剋」の関係は
四柱推命を理解する上で非常に重要です。

 

 

五行の相生

 

お互いに良い影響をもたらし合い、互いに助け合う関係。

 

★木生火
木は燃えて火を生み出します。

 

★火生土
火は燃えて灰になり、その灰が土を生じます。

 

★土生金
鉱物や金属は土の中から生じます。

 

★金生水
金属が冷えると表面に水滴ができます。

 

★水生木
水は植物を育てます。

 

 

 

五行の相剋

 

互いに攻撃し合い、相手の力を抑制します。

 

★木剋土
木は土に根を張って養分を奪います。

 

★土剋水
土は水を汚したり、その流れをせき止めたりします。

 

★水剋火
水は火を消してしまいます。

 

★火剋金
金属は硬いので人間の素手で変形させるのは難しいでしょう。
しかし、火はいとも簡単に金を溶かしてしまいます。

 

★金剋木
金属は木の根っこを傷つけます。また、斧は木を切り倒してしまいます。

 

十干、十二支、陰陽、五行は全て結びついています。

四柱推命の基本にあるのは、

 

全ての事象は陰陽に分けられる

 

という考え方。

 

とすれば、五行の5つの要素も陰陽に分けられるでしょうし、
季節や十干、干支も「陰」「陽」の2つの側面を持つことになります。

 

これを表したのが、以下の表。
四柱推命で使われる十干、十二支、五行、陰陽の理論は
全てつながっているのだということがよくわかりますよね。

 

 

もともと日を数えるために使われていた十干は、
戦国時代に陰陽五行説と結びつき、
様々な暦術に形を変えていったのだそうです。

 

★プチ知識★

 

ところでみなさんは、十二支がどうやってはじまったかご存知ですか?
ここでは、十二支にまつわる有名なエピソードをご紹介します!

 

まだ暦が普及していなかった遠い昔。
神様が、動物たちにおふれを出したそうです。

 

「元日の朝、一番早く私のところに挨拶に来た者から順番に、
1年間ずつ人間世界を守らせることにするぞ」

 

このお知らせに、動物たちは大張り切り!
ウシは足が遅いので、夜のうちに出発することにしました。

 

すると、その様子を見ていたネズミは
「よ〜し、ウシの背中の乗っていっちゃえ!」
と、ウシの背中に飛び乗りました。

 

結果的にウシは夜明け前に神様のところに到着しました。
モーッと鳴くと門番が扉を開けてくれたのですが、
すかさずネズミが背中から飛び降りて一番のりで神様の元へ。

 

ゆえに、十二支の一番はネズミで二番はウシになったのです。

 

さて、三番目トラはどうだったのかというと、
夜が明けてから猛スピードで到着。
続いて、ウサギ、タツ、ヘビ・・・と
現在の十二支の順番に到着したんです。

 

ただ、神様は、ウシが夜中のうちに出発したことも、
ネズミがズルい手を使ったことも知っていました。
そこで、ウシとネズミは深夜の時間帯(23時〜3時)を
支配することになったのです。

 

また、実際にはトラが1番速かったわけですから、
トラが支配する午前3時〜午前5時を1日の始まりとしたのです。

 

以下にまとめた「十二支が支配する時間帯」は、
四柱推命の「時柱」を求める際に参考になるはずです!